水上バスで! 世界中のトラベラーが魅せられる、ヴェネツィア旅の始まり

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沈みゆく夕陽にゴンドラ、海辺の街。鮮烈なヴェネツィア旅の幕開け

北イタリアの海洋都市・ヴェネツィアは、世界文化遺産の6つの登録基準をすべて満たしている、世界的にも稀有な場所のひとつ。

ヴェネツィアの空の玄関口は、ヴェネツィア・テッセラ空港。一般的にはイタリアの冒険家、マルコポーロに由来した、マルコポーロ国際空港という呼び名のほうが知られているかもしれません。小さな空港で、入国は実にスムーズでした。

この空港は、ヴェネツィア本島ではなくイタリア本土側に位置しているため、ヴェネツィアの中心地へ向かうには、海を越える必要があります。陸路と水路を合わせて5つの手段で行けますが、この日のヴェネツィアは、雲ひとつない快晴!

ちょうど時間も午後3時を回ったところだったので、水路で向かうと海の上から美しい夕日を堪能できるはず! ・・ということで、迷わず水上バス乗り場へ向かいました。

ALILAGUNA社の水上バス(ヴァポレット)はブルー、レッド、オレンジの3路線で、それぞれ片道15ユーロ。予約しているホテルの最寄りの停留所、サン・マルコへ向かうため、ブルーラインの水上バスに乗り込みます。係員に行き先を告げ、スーツケースを荷物置き場に預けて船内へ。乗客はイタリア人が多く、定員の7割くらいの人数でしょうか。ほどよいローカル感が漂っています。(写真は最後に撮りました。笑)

同行するカメラマンも「こういう土地に溶け込むような体験こそ、旅の真の楽しみだよね」と満足げ。イタリア好きとは聞いていましたが、彼が初めて海外に長期で滞在し、街歩きを楽しんだ場所がイタリアだそう。今でもイタリアには特別な思い入れがあるようです。

8箇所の停留所を経由して、1時間かけてサンマルコ広場へ

のんびりと船に揺られ、停留所を8カ所経由しながらサン・マルコへ向かいます。1時間ちょっとかかりますが、美しい海辺の街を観ながらの乗船は、長い時間でも全く苦になりません。むしろ、晴れた空に沈んでゆく太陽が、穏やかに揺れる波と行きかう船を照らしている様子は息をのむほど美しく、ただただ見とれてしまいます。

水上バスは春先でも強い日差しと窓からの隙間風を感じるので、サングラスの用意と寒さ対策は必須です。抒情的な風景にうっとりしながら、うとうと眠気を感じはじめたタイミングで、サン・マルコの船着き場に到着。到着早々、ヴェネツィアが世界中の観光客を惹きつける理由を、まざまざと見せつけられました。

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