【ヴェネツィア街歩き】宿泊ホテルのシャンデリアに魅せられて、ムラーノ島まで行っちゃった!
技術革新で、不動の地位へ返り咲き! 魅力を増した、ムラーノグラスの歩み
こうしてムラーノのガラス製品の品質は守られ、世界中の貴族たちの憧れとして高値で取引されましたが、15世紀に入ると他国のガラス製品が注目され、ムラーノ島のガラス産業は衰退しはじめます。しかし、ここで終わらないのがムラーノの職人魂。ガラス産業はここから巻き返しを図ります!
技術を進歩させ、当時流行となったクリスタルのような、無色透明なガラスの製法を確立。これをムラーノグラスとし、さらに豪華なシャンデリア製作に力を注いだことで、見事に復活を遂げたのだとか。
・・とは言え、近年は世界的な不況も手伝って、中国製の安価なガラスの普及も無視できない存在になってきたようです。現在、ムラーノの上級職人(マエストロ)は数十人と少なく、長く培われた匠の技術と伝統にも、時代の波が押し寄せています。しかし、伝統と技術に裏打ちされたムラーノグラスが芸術品として一流であることは、揺るぎのない事実。ラグジュアリーホテルの調度品として目にした“本物”のムラーノグラスの美しさは、やはり格別!
シャンデリアは、いずれも高価格でしたね。卓上ランプも大きさ、形違いで並んでいます。ガラスショップでお話した女性は、ガラス職人ではないけれど、ムラーノ島でアーティストとして活動している、とお話してくれました。
商標のロゴが描かれた特殊なラベルが貼ってある製品は、正真正銘のヴェネツィアングラス。旅行者の私たちも安心して購入できるので、ぜひ実物を見て確かめてくださいね。
ガラスに見とれていたら、すっかり夕暮れに。名残惜しさを感じながら、ヴェネツィア本島に戻ります。
たった数時間のショートトリップでしたが、のどかで情緒的な街並みに癒されました。気軽に離島を散策できるヴェネツィアには、やはり数日は滞在したいですね。
間違えやすい!? 2つの魅惑の島ムラーノ島とブラーノ島
さてさて、ここで一つ注意事項を! ヴェネツィアングラス名産のムラーノ島は、カラフルな家が並ぶもうひとつの離島、ブラーノ島と混同しやすいので気をつけてくださいね。
ブラーノ島は本島からは1時間ほどかかりますが、カラフルな家々が並び、写真映えするとあって、最近はメディアにもよく取り上げられていますね。古くから漁師の街で、霧深い冬でも間違えずに自宅に帰れるように、壁を鮮やかな色に塗って目印としたそう。そんなインスタ映えの景観にレース編みが名産という、まさに女子好みの島ですが、ムラーノ島=ガラス細工と予習していたはずなのに、着いた後に「ここはブラーノ島?」と一瞬混乱し、ガラス細工に目を奪われながらも、色とりどりの漁師の家を探してしまった私・・(笑)。
とにもかくにも、ヴェネツィアでは効率良く移動すれば、丸一日で両方の島を訪れることができるのも魅力。どちらの島も魚介の美味しさは折り紙つきなので、島内でランチをとると満足度も高まるでしょう!
日本と同じように四季がはっきりと分かれているため、それぞれの季節によってさまざまな楽しみ方があり、歴史都市とリゾートの魅力が絶妙に融合しているヴェネツィア。島全体が美術館のように美しく、佇むだけで絵画の中に入り込んでしまうような感覚を覚えるこの場所に、また別の季節に空路から訪れたいと思いました。今度はブラーノ島にも!
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