美容でバリ島の女性のQOLを高めたい!女性社長のビジネス奮闘記【インドネシア美容サロン】
今後の美容業界を支える若い技術者に、広い視野を持ってほしい
今後、日本の美容業界はどんどんグローバルな要素が必要になることが予想されていますが、この美容プロジェクトの特筆すべきところは、バリ島の人々だけでなく、日本の美容技術者にとっても素晴らしい経験となること。
実はオーナーの愛子さんがプロジェクトに注力する背景には、日本の美容業界が恵まれすぎていて、外を見ようとしない流れになりつつあることを危惧し、今の状況を変えていきたいという思いもあったそう。
さらに、スタッフの育成について、こう語ります。
「サロンをオープンした当初から、スタッフには日々の仕事に向き合うことと同時に、様々な角度から人間力をつけていけるよう指導をしてきました。スタッフひとりひとりが豊かに輝けば、それをお客様に還元できますし、個々の可能性を広げていくことができると思います。バリ島への海外研修を通して、現地の方々の考え・生活・美容意識など多くを学び、真のグローバル人材を育成していきたいと考えています。そして、将来的には日本の美容学校のカリキュラムで、海外に美容技術を届けられるプログラムを作りたいですね。日本の若い美容技術者たちみんなに、技術力と人間力、そして発信力を身に着けてほしいと考えています!」
『Grand~dua』では、これから海外研修制度をさらに発展させ、今回のように現地の方々とふれあい、信頼を構築できる研修プランを定期的に行い、グローバル人材の発掘・育成を行っていくそうです。
日本とインドネシアの懸け橋となる美容のプラットフォーム作りを!
今回の取材を通して、技術の向上だけにとどまらず、つねに広いビジョンで様々なことにチャレンジできる人であることは、これからの美容技術者にとって、不可欠であるように感じました。
インターナショナルビューティコンサルタントの彩さんを主導に、現在は、他の企業とのコラボレーション事業も進んでいるとのこと。
美容においても発展の過渡期にいるインドネシアの人々ですが、プロジェクト支援のリターンとなるのは現地の人々の雇用の創出と、日本の美容技術者のグローバル人材の育成だけではありません。美意識の高いローカルのお客様や、バリ島に魅せられて訪れるゲストの笑顔が、支援の根底にある大きな目的です。
愛子さん、彩さんの作り出した「キレイをもっと楽しみたい!」―そういった女性の万国共通の願いを叶えられる美容を通じた途上国支援の形は、今後もどんどん広がっていくことでしょう。
<取材協力>
●『Grand~dua(グランドゥア)』
ネイル・ヘッドスパ・まつ毛エクステ・フェイシャル・ボディ&フットマッサージなど、美容施術をトータルで受けられる、落ち着いた内装のラグジュアリーなサロン。ビル1Fには完全予約制のトリミングサロンが併設されているので、施術中にワンちゃんも一緒にケアが可能。
●藤井愛子(ふじい・あいこ)
東京とロンドン(サロン、ブライダル、BBCなどのT.V.、映画、ファッション誌)に拠点を置くヘアメイクアップアーティストとして成功を収めた後、東京でヘアメイクスクールインストラクターとして、美容業界に多くの学生を送り込んだ実績を持つ。美容業界20年の経歴を活かし、2007年に『Grand~dua(グランドゥア)』をオープン。また2010年には、気軽に入れる街のレストランバー『Arluis(アールイズ)』をスタート。ご主人がオーナーシェフとなる。2014年にはドッグトリミングエステサロン『Grand-spa(グランド・スパ)』も始める。2016年夏、『Duexs co,.ltd』として法人化。その後、美容業界を牽引するアーティストである武田雅俊氏・新井徹氏とタッグを組み、『Grand-dua Aoyama(グランドゥア青山)』を出店。さらに、オーガニック・自家製・マクロビティックをキーワードにオリジナリティーを加えたスムージーや食事、スイーツのカフェバー『Grand-enak(グランド・エナ)』を日本橋にオープン。経営者として、一児の母としても多忙な日々を送る。
●小笠原彩(おがさわら・あや)
メイクアップアーティスト/ビューティープロデューサー/
日本で活動後、渡英。メイクの英国国家認定資格、
interview,text,photo : Yuki Ishihara
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