「欧米で認められるためにやったこと」メイクアップアーティスト小笠原彩さんのチャレンジ精神

Interview-インタビュー

プロのメイクアップアーティストとして10年以上にわたり、ロンドン、ニューヨーク、東京と、最前線のファッションやビューティシーンで活躍してきた小笠原彩さん。

異なる文化や人種の中で、それぞれのシーンにあったメイクアップを提供し、内面の美しさを引き出しながら行うメイクを得意としています。 2015年の秋からは、東京をベースに活動の幅をさらに広げている彩さんに、仕事でグローバルに輝くための心がまえ~美のチカラまで、たっぷりとお話をうかがいました。

最高峰のメイクの世界を見たいという一心で、25歳で渡英

彩さんは早くから海外に出られて活動をされていますが、今のお仕事をはじめられたきっかけはどのようなものでしたか?

10代の頃からメイクの世界には興味がありましたが、私は最初にこの仕事に就こうと思ったときから、やるからには世界最高峰のものを見ようと決めていました。そこで、業界でも最も有名なショーのバックステージに入ったり、世界で一流と呼ばれている方の仕事を見たいと感じ、25歳の時に渡英しました。 メイクアップというものに一番最初に感銘を受けたのは、『スターウォーズ』と『フィフスエレメント』でした。人物を外見からのクリエィションで、こんなにも壮大なストーリーを作ることができるんだ! と衝撃を受け、自分の力で何かを作りたいと気持ちを新たにしたことを覚えています。

怖さを楽しみに変えた、タフなロンドン生活

――当初からとても熱い気持ちをお持ちだったんですね! ロンドン生活ではどのような思いで活動なさっていましたか?

ロンドンでは、とにかく”強さ”が身に着いたと思っています。最初はもちろん言葉の壁や文化の違いにすごく苦労しました。ロンドンで美容学校を卒業後は、毎朝、美容サロンのオープンの時間になると、ロンドン市内の電話帳を広げ、目に留まったサロンに片っ端から電話をかけていました。まだ英語もままならず、仕事を得られるどころかすぐ電話を切られたり・・と、悔しい思いをたくさんしました。でも決断は全て自分の責任ですし、やると決めたことはどんなに苦しくてもやらないといけないと思い、諦めずに進みました。

異文化の中で仕事を自分で掴まないといけないので、最初はとても苦しかったですね。 しかし、次第に怖いという気持ちはなくなり、むしろプレッシャーと責任がある方が、ワクワクできるようになりました。これは早くから海外に出て、自分の力を信じ、周りの支えに感謝しながら挑戦できたことで培われたものかなと思います。そして人や物事を許せるようになるという、気持ちの強さも身につきました。

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